高騰する金価格の行方


高騰する金価格の行方に、市場関係者が神経をとがらせている。



ニューヨーク金先物市場では、過去最高値に迫る1トロイオンス(約31.1グラム)当たり1549ドルを記録。



一方、著名投資家が金資産の大半を売却し、オバマ米大統領が商品市場の投機過熱を抑える方針を打ち出すなど逆風も吹く。



金バブルは続くのか、終わるのか。市場では期待と警戒感が交錯する。



NY金先物市場は、過去最高の高値をつけ、その後も高水準が続いている。



金が高騰している理由は、「無国籍の代替通貨」としての存在価値。



「米国の景気不などで通貨から金へと資金が流れている」などである。



米国ではドルや株が売られて金が買われる動きが顕著だ。



また、世界的にインフレへの警戒が強まっていること。



金は資産価値が目減りしない、インフレに強い実物資産と評価されている。


金は、金利を生まない


金価格高騰の流れを加速させたのが、2003年からスタートした金ETF(金上場投資信託)の登場である。



実物資産である金がETFという金融商品に組成されたことで流動性が高まり、オルタナティブ(代替投資)として年金基金などがポートフォリオに組み入れ始めた。



同時に、基軸通貨ドルから多極的な通貨バスケット制への移行という思惑から、各国の中央銀行が外貨準備として金の保有を増やし始めていることや、



金装飾品需要の拡大など、相場を過熱に導く要素はいくつもある。



しかし、現物の地上在庫は16万トンにすぎない。



わずかな資金流入で金相場は乱高下しかねない危うさがつきまとう。



金は、金利を生まない一種の無国籍通貨であり、社会の「不安指数」的要素を持っている。



金価格は「根拠ある高騰」から「根拠なき熱狂」の入り口にさしかかっている。